発行部数500万部を超える人気ガンアクション漫画『ブラックラグーン』を『沙耶の唄』や『Fate/Zero』などの作品を書いた虚淵玄がノベライズ化!
活字でもロアナプラの荒くれ者たちが生き生きと描かれていて、読んでていてそのシーンが浮かんでくるような面白い作品でした。
本の詳細・あらすじ
ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ/虚淵玄 (ガガガ文庫)
鬼才が挑むロアナプラ異聞!
ロックこと岡島緑郎は、日本の商社マンだったが、南シナ海へ出張中に
海賊まがいの運び屋〔ラグーン商会〕のメンツに誘拐された。あてにしていた会社に
あっさり見捨てられた岡島は、一念発起して改造魚雷艇〔ブラック・ラグーン号〕の見習い水夫に転職。
ダッチ、レヴィ、ベニーらの仲間に加わり、アジアの海を駆けめぐることに……。血と硝煙の匂い漂う
無法者の街ロアナプラを舞台に、手に負えぬ野獣どもが暴れ回る冒険大活劇、人気大爆発の
「月刊サンデーGX」連載作を、巨匠シナリオライター・虚淵 玄が完全オリジナルストーリーで小説化!
レヴィも驚愕の史上“最悪”な刺客どもが、ロアナプラに上陸する!
ブラックラグーン×虚淵玄という最高の組み合わせ
無法者の街:ロアナプラで起こる裏社会のいざこざが描かれているガンアクション漫画です。
映画のようなコマ割りとセリフ回し
登場人物がどいつもこいつもどこかネジが外れてる
このかっこよさを言葉で説明できるほど僕は語彙がないので是非読んでください。かっこよさに痺れます。
そんな作品を虚淵玄がオリジナルストーリーで小説化!
虚淵さんといえば多分今だと『魔法少女まどかマギカ』や『Fate/Zero』が有名だと思います。
ニトロプラスに所属する作家で『鬼哭街』や『沙耶の歌』などのえろげーのシナリオを描いています。アクションからホラーまでなんでもいける作家さんで、正直エロ要素のいらないエロゲ作家さんでした。
虚淵さんの描く銃撃戦のかっこよさは『Phantom INTEGRATION』をやればわかります。(エロゲです)
そんな虚淵が書くブラックラグーン、面白くないわけがない!
敵キャラが濃すぎる!
今回レヴィたちが相手にするのは三合会タイ支部のボスである張を狙う3人組。
ラッパーななりをしてブログで倒した相手の写真とかをあげてアクセスを稼ぐジェイク
ニンジャ
バラライカの元同志でヤク中の凄腕スナイパー:スタン
この字面だけで濃い。
全部この話の為のオリジナルキャラで、ニンジャとかありえないんだけどこの作品ならいても違和感ないあたりさすが虚淵さんだなあってかんじです。
文字だけでも伝わる熱い銃撃戦
読みながらその映像が頭に浮かんでくるような描写で、ちょいちょい笑いどころ(主にニンジャ)を挟みつつも熱い戦闘描写が良かったです。
相手が強敵でレヴィたちが負けそうとかそういうのはなかったんですが、それでも戦闘は熱い。
序盤のレヴィと張の共同戦線とか、バラライカとスタンのかつての上官と部下の絆とか。
特に終盤のジェイクとの一騎打ちのときのレヴィのセリフが最高。
「……俺は……こんな場所で……誰にも知られず死ぬなんて……そんなの、何も残らない?ただの無じゃないかッ」
「そうだよ。無なんだよ」
「それが嫌なら吼えてみろ。その中で、このクソッタレな世界に向けて『今ここにいるぞ』と吼えてみろ。ソレが拳銃遣いの流儀だ。誰かの命を撃ち抜いて、自分の命を拾うのさ。あたしらのこのクソクダラネェ人生も、その瞬間にだけは意味がある」
レヴィやジェイクだけでなくロアナプラに流れ着いた全員に共通する流儀なんじゃないかな。
クソッタレな人生だけどそれだけには意味がある。痺れる。
最後に残るのはニンジャ
読んだらわかりますが、曲者だらけの敵の中でニンジャがぶっちぎってます。
数多の忍法を使いレヴィから逃げ切り、「ですだよねーちゃん」ことシェンホアを圧倒する戦闘技術。
そして完璧な変わり身の術。
良いキャラでした。
レヴィとかバラライカとか良かったシーンはいっぱいあったけど、この小説のことを思い出すとしたらまずニンジャが出てくるだろうなあ。
あ、ボンテージ姿のレヴィもかなり良かったです。挿絵付きなんてすばらしい。
2巻も出ているようなので今度読んでみます。
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