標準医療を否定し、身も心も弱ってる患者から金をむしり取ろうとする「ニセ医学」をについて発信しているサイトNATROMの日記(http://d.hatena.ne.jp/NATROM/)から、多くの方が読めるように専門用語が少なくわかりやすい表現で書かれた本。
著者であるNATROM先生は現役で市中病院に勤務する医師です。
ありそうでなかったニセ医学否定本
今はネットで様々な情報が得ることができ、医療・健康に関するいろんな書籍がでてます。病院で行われる医療に関する否定本も数多く出ています。中には現役の医師が今の医療を否定しているのもあり、正直どれを信じていいのか分からないってのもあります。
でも現代医療を否定してまで勧めるほどその民間療法は効果があるの?体験談とか載ってるけどそれはほんとなのか?
ということを真っ向から切り込んでいる本です。
「ステロイドは悪魔の薬?」「がんは治療するな?」「自然分娩だけが素晴らしい?」といったよく聞く話から、初めて聞くような(でも根強く信じられてるらしい)話まで多くの話題について参考文献を載せながら論じています。
医療について念頭に置くべき重要なことは、どんな医療にも100%はないことと、メリットとデメリットが必ず存在すること。
自分が医療従事者だから思うだけかもしれんがやっぱり標準医療に勝るものはないと再確認できた。ネットで見るような代替医療は第三者による評価がないし、何より参考にできるデータが違いすぎる。
ただ自分や家族が病気になったときには藁にもすがる思いで色んな話に飛びついてしまう人がいるかもしれない。標準医療以外がすべてニセということは決してないだろうが、その時に怪しい選択肢は排除できるように、多くの人にこの本を読んでほしいと思う。
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