【漫画】『嘘喰い/迫稔雄』感想。頭脳戦と肉弾戦のハイブリッド漫画!脳汁出まくりで激熱です!【全49巻完結】

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僕が一番面白いギャンブル漫画だと信じて疑わない「嘘喰い」。

なんと2022年2月に実写映画にもなりました。映画のできはさておき漫画はめっちゃ面白いので紹介します。

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どんな話か

嘘喰いと呼ばれる伝説のギャンブラー斑目獏が賭博組織:賭郎のトップを目指すお話です。知略謀略を駆使しながら強敵たちを蹴散らしていきます。

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「嘘喰い」のあらすじ

多重債務者でパチンコ屋に入り浸る冴えない青年・梶隆臣はパチスロの演出がわからずに戸惑っていた同世代の青年・斑目貘にアドバイスする。それによって大勝ちできたという貘は恩返しとして梶の債務整理や返済を手伝い、その過程の中で梶は貘が凄腕のギャンブラーであると知る。さらに梶は命すら対価にするギャンブルや、それを成立させるために立会人を派遣する中立の秘密組織「賭郎」(かけろう)の存在を知らされる。そして、貘の正体はかつて賭郎で「嘘喰い」と呼ばれ、恐れられた天才ギャンブラーであり、かつ、賭郎の長・お屋形様の座を奪い取る大勝負「屋形越え」に敗れ、すべてを失った男であった。貘は梶を相棒として、力を取り戻し、再び「屋形越え」に挑むべく、行動を起こす。

嘘喰いのここが面白い!!

相手のイカサマをすべて飲みこんで勝つのが面白い

ババ抜きみたいな簡単なゲームからからオリジナルゲームまで様々な勝負が出てきますが、負け=死となる世界でクリーンな勝負なんてものは存在しません。

命や大金を賭けているので相手も確実に勝つために当然イカサマを仕掛けてくるわけです。

予想できないイカサマをしてくる相手に対して、イカサマを看破し逆にそれを利用して相手を罠にはめる展開が神がかってます。

週刊連載でどうやってこんな複雑な話が書けるのか。脱帽です。

勝利を確信して相手が崩れていくカタルシスが面白い。

バトル漫画1本でやってけるくらい戦闘描写の迫力がすごい

この作品が他のギャンブル漫画と大きく違うのは、ギャンブルに負けても暴力で相手をねじ伏せれば問題ないとプレイヤーは全員が考えていることです。

たとえ大金を賭けて負けたとしても、相手を亡き者してしまえば勝ちなのです。

ギャンブルの最中、勝敗を決したあと、更には第三者による勝負への介入。

あらゆる場面でさまざまな暴力が嘘喰いたちを襲います。

主人公の嘘喰いは頭のキレはものすごいのですが、体力は作中最弱。それでも並み居る化け物たちに頭脳と立ち回りで買っていく姿がかっこいい。

ギャンブル勝負と同じくらいの濃さでバトルが描かれているのですがそれが圧巻の一言。

バトル漫画でも売れそうなくらいのクオリティで読んでてめっちゃテンション上がります。

公平な勝負を取り仕切る倶楽部「賭郎」の存在

そして嘘喰いで面白いのが勝負を取り仕切る第三者がめちゃくちゃすごいこと。

基本的にギャンブル漫画って勝負をする自分と相手しか注目されないものですが、この漫画では勝負を仕切る「賭郎」と呼ばれる組織が出てきます。

勝負の場を提供し、一度勝負が始まれば何人たりも邪魔はさせず、勝負が決したあとは取り立てを確実に行う。

黒スーツで身を包んだ謎の集団。それが賭郎です。

賭郎がいることでギャンブル勝負の勝敗の重みがマシマシになるのでみんな命がけでギャンブルに挑むことになります。

勝負の進行を司る人は立会人と呼ばれ、その頭の良さも強さも折り紙付きです。

なんといってもこの立会人がめちゃめちゃかっこいい。

勝負の邪魔をするなら警察だろうが同じ組織の人間だろうが徹底的に排除します。

彼らそれぞれ立会人になった理由や勝負に対するスタンスは違いがあり、あなただけの立会人が必ず見つかります。

おわりに

全49巻と聞くと尻込みしてしまうかもしれませんが、読むともっと続いてくれってくらい名残惜しく感じる名作です!

「廃坑のテロリスト編」が終わる5巻から面白さが止まらないのでぜひぜひ。