【漫画感想】『聲の形/大今良時』難聴のヒロインをいじめた過去に向き合って成長する石田に泣く【全7巻完結】

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読み切りで泣いて、映画で泣いて、その後買った原作で泣いた

涙もろくはなかったはずなのに、涙が止まらなかった。

聴覚障害のヒロインと昔彼女をいじめていた男の子のお話。

重いテーマをはぐらかさず深く書ききったみんなに読んで欲しい作品です。

『このマンガがすごい!』オトコ編第1位、

『マンガ大賞2015』第3位、

第19回手塚治虫文化賞新生賞受賞作

といろんな賞を取ってます。

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『聲の形』のあらすじ

昔いじめた耳の聞こえない女の子と向き合うお話です。

石田将也のクラスに転校してきた西宮硝子。彼女は生まれつき耳が不自由な女の子でした。

耳の聞こえない西宮硝子はいじめの標的にされてしまいます。

いじめは次第にエスカレートしていき、ついには保護者を巻き込む事態に。

西宮はまた転校してしまい、いじめの主犯にだった石田は逆にいじめられる側になってしまいます。

その後、誰とも深く関わらないまま高校生になった石田は遺書を残し、かつていじめた西宮硝子に会いに行きます。

全7巻。完結済み

映画のできが素晴らしいのでぜひ見て欲しい。


映画『聲の形』 ロングPV

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障害を持ってても同じ人間だ

この漫画の最大の特徴はヒロインの女の子が聴覚障害者だということです。

西宮硝子は生まれた時から周りの音をあいまいにしか聞こえません。

小さい音は聞こえないし、聞こえてもはっきりとは聞こえません。

そして聞こえないということは、話せないということです。

自分が聞こえたように話すので周りになあいまいな言葉になってしまいます。

それが原因でいじめられてしまいました。

でも

聞こえなくてもバカにされてることはわかる

ちゃんと話せなくても伝えたい言葉はある

泣いたり怒ったり笑ったりだってする

ただ言葉を交わすのにひと手間かかるだけで、他は全部同じなんです。

目をそらしたい過去と向き合う

主人公の石田は高校生になり最期のけじめとして西宮硝子に会いに行きます。

自分が傷つけた女の子に会いに行く。

ずっと謝りたいと思ってた人に会いに行く

今更謝ったところで許してないかもしれない。

それでも石田は西宮に会いに行きます。

こんな風に過去の過ちを認めて行動するって簡単にできることじゃないです。

ぼっちで後ろめたい過去があっても誠実であろうとする石田はすごい。

そして謝ったあとも西宮と仲良くしようとする石田に容赦なく向けられる冷たい目。

西宮の家族やかつてクラスメイトたちが「今更なんやねん」って邪険にします。

それでもちゃんと向き合う石田はかっこいいです。

気持ちを伝える手段はひとつじゃない 

「聲の形」

タイトルの漢字が「声」じゃなくて「聲」になっています。

声と手と耳を合わせて「こえ」なんです。

作中では、西宮とちゃんと話すために石田は手話を使います。

そう、声じゃなくても気持ちを伝える手段があるんです。

おわりに

泣けます。ビビるくらいに涙がでます。

漫画もすごいけど、映画がすごく良いのでぜひ見てください。