マンガ大賞受賞作品!!
ツイッターで有名なたられば (@tarareba722)さんが激オシしていた作品で、めっちゃ面白そうで全巻買って一気読みしました。
フォロワーさんに『彼方のアストラ』(篠原健太著)をお薦めいただき、夜中に読み出したらどどどハマりです。これすごい。傑作。『SKET DANCE』が大好きで、ボッスンが心の柔らかいところを占有していて正直「この心地よい篠原作品のイメージが変わるのが怖い」という身勝手な思い込みがあったんですが
— たられば (@tarareba722) 2018年2月20日
めーーーーちゃ面白かったです!!!!!
スケットダンスの作者が描くSFミステリなんですが、5巻という短さのなかに詰め込まれた話のスケールの大きさ、冒険ものとしてのわくわくさ、ミステリとしての完成度がこれでもかと圧縮されている傑作です。
『彼方のアストラ』のあらすじ
「宇宙空間に放り出された子供たちがいろんな惑星を探索しながら自分たちの星に帰る」お話です。
この世界では宇宙船探索が当たり前になっています。
主人公たちも無人の惑星で研修を行うはずでした。(今で言うボーイスカウト、自然学校みたいなもの)
しかし突然現れた変な空間が彼らを飲み込みまれ、見知らぬ宇宙空間に放りだれてしまいます。
放棄された宇宙船を見つけピンチを乗り越えたカナタたちですが、彼らが今行る場所は自分たちの星から五千光年離れた場所だった。
子供たちだけで、備蓄のない宇宙船で、彼らは無事帰れることができるのだろうか?
聴くジャン!「彼方のアストラ」第1話[1/4](新連載開始記念)
いろんな惑星を冒険する
「彼方のアストラ」1巻
5千光年離れた場所から帰るためにカナタたちが出した結論は「一度に帰れないならいくつかの惑星を経由して帰ればいいじゃない」でした。
宇宙船に限界まで食料や水を補給し、それがなくなるまでに新たな星へと移動してそこでまた補給する。
カナタたちは食料を確保するためにいろんな惑星を探索します。
当然そこは自分たちが今まで生きてきた常識が通用しない場所です。
生態系の頂点には動物ではなく植物が君臨する星だったり、
惑星の8割が海に覆われた惑星だったり
気候がおかなしなことになっていたり
過酷な環境でカナタたちは毎度ピンチに陥ります。
ピンチを乗り越えて深まる絆
「彼方のアストラ」1巻
子供たちだけで宇宙船を動かし、さらに惑星を探索して食料を採取したりするにはクルー全員の協力が不可欠です。
しかし昨日今日顔合わせしたメンバーがみんな最初から協力的、というわけではありません。
仕事はするけど慣れ合いは好まない人や、引っ込み思案で何もできないと思い込んでいる人、
さらに複雑な家庭事情があったりとみんな何かしらの悩みを抱えています。
しかし何度も絶体絶命のピンチを乗り越えていく中で変わっていきます。
自分の弱さをさらけ出し、互いを認め、成長していくんです。
この成長物語がいかにもジャンプって感じで好きです。
自分たちを殺そうとした犯人は誰だ?
「彼方のアストラ」1巻
そうやって自分の弱さを仲間に打ち明け、みんなでピンチを乗り越えていくのですが、この物語はただの冒険ものではありません。
危機を乗り越えて星に帰る仲間の中に、自分たちをこの宇宙空間に放り出した犯人がいます。
さらにこの犯人は宇宙船にあった通信機を破壊しています。
通信機を壊したということは連絡を取らせないため、つまり犯人はまだ自分たちを殺すことを諦めてないのです
なぜ犯人は初対面のカナタたちを殺そうとしたのか、そして自分も死ぬような手段を用いたのか
終盤に明かされる真実には度肝を抜かれること間違いなしです。
おわりに
わくわくする冒険と伏線回収ばっちりのミステリを見事に合わせた傑作です。
全5巻なんですが、面白すぎて一気に読んでしまうこと間違いなし。
公式サイトで1話試し読みできます。
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