【ラノベ感想】撫子づくしの1冊『撫物語 /西尾維新』

本・漫画
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物語シリーズ・オフシーズンもついに3冊目。

今回は前の2冊とは違い、撫子オンリーの長編でした。

短編だと味気なかったのでやっぱり読むなら長編がいいよね。

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本の詳細・あらすじ

撫物語 /西尾維新(講談社BOX)

 かつて神様だった少女・千石撫子。夢を追い、現実に追いつめられる彼女は、式神童女・斧乃木余接の力を借りて、分身をつくることに成功する。
しかし4人の「撫子」達は、ばらばらに逃げ出してしまい……?
これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!
自分さえ、手に負えないのが青春だ。

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撫子が(物理的に)自分と向き合う物語

貝木に寄ってから人間に戻され、阿良々木暦との接触を絶ち、 学校にもいかず自分の夢へと邁進する撫子が主役のお話「撫子ドロー」

久々の長編です。

物事を習得するときによく言われるものの一つに「一万時間の法則」がありますが、分身を作ってみんなでやれば1万時間を短縮できるぜ(NARUTOの影分身理論)

っていう斧乃木ちゃんの提案を受け入れて昔の自分を式神としてて召喚するも、みんな逃げていっちゃう…。

本人(今撫子)、おと撫子、媚撫子、逆撫子、神撫子…

こうして一気に登場すると撫子すごい波乱万丈なことになっていたんだなあ。

実体化した過去の自分と向き合うってのはあると思うけどそれが四人も同時ってのはなかなか新鮮でした。

どの撫子も昔の自分にもそのときに考えていた悩みや思いがあって、その一つずつと向き合っていく撫子は最初の他人と目を合わせないおどおどしてた頃(おと撫子)とはえらい違いでした。

ヒロインみんな中身も外見も変わっていってるんですが、その中でも群を抜いて成長したキャラなんじゃないだろうか。

撫子のモノローグはネガティブな感じでしたが、ひたすらに自分を乏しめる老倉と違って、神撫子を経てだいぶ前向きになっているので読みやすかったです。

ほんと老倉はひたすらしんどかった。

そして終盤ではついに過去の楔である阿良々木暦への想いにも終止符を打ちました。

会わないように行動し、月火とは交流しても話題に上がらないようにしていたとしても、逆にそれだけ意識しちゃってたってことだからそのままだと結局縛られたままだったんですよね。

まあ思春期の恋心なんてそんなすぐに割りきれるようなもんじゃないんだけどさ。

でもこの話でひとつのけじめをつけれたのは良かった。

さらに撫子の今後が漫画家一本かというとそんなこともなくまさかのオチに。

神原もそうだけど1度怪異に関わったらついて回るんやね。

さらなる後日談とかあるなら成長した阿良々木と撫子が同じ事件に関わる話とか読んでみたい

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