ほぼほぼ1か月かけて読了。
あれだよね。京極堂シリーズは分厚過ぎて持ち歩けないから電車とかで読めないのが難点ですよね。
シリーズの中では珍しく犯人を当てることができました。(というかあの人物しかいない)その分中禅寺の憑物落としが際立ってて面白かったです。
本の詳細・あらすじ
陰摩羅鬼の瑕/京極夏彦(講談社文庫)
「おお!そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼一郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ―。嫁いだ花嫁の命を次々と奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと、由良昂允とはいかなる人物か?一方、京極堂も、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。シリーズ第八弾。
純真無垢な伯爵
目の見えない榎木津と関口が向かった先は家中鳥の剥製だらけというキワモノな館。
玄関にも個々の部屋にもありとあらゆる種類の鳥類の剥製が置いてあり、その辺のお化け屋敷よりも怖そうな家です。
綾辻行人の館シリーズに出てきそう。
当然館の主人も普通の人ではなく、伯爵はこの館からほぼ出たことないのだとか。
序盤は「伯爵変わってるなあ。」くらいの感想でしたが読み進めて、伯爵の言動や薫子の伯爵に対するまっすぐな愛情とか読んでるうちに伯爵の良さが分かってきました。
その分今回の真相は切ない。
途中から予想できただけにどうにか違う結末にならないかと願いながら読んでましたが哀しいかな。そこは予想通りに…。ほんと切ない…。
関口が積極的に動く
珍しく頑張った。
いっつもびくびくおどおどしていて巻き込まれるばっかりだった関口が、今回は花嫁を守ろうと頑張っててなんとか報われてほしかったんですが…。現実は非常である。
そして目が見えてなくても榎木津は榎木津でした。完全にチートキャラですね。
生きているといことと死んでいるということ
今回の話の肝となるテーマ。
何回同じ話すんねん!って思ってたらそういうことだったのねと。
自分の中では常識でもそれが他人の常識と一致するとは限らなない。
今回は極端な認識のずれがあったけど、微細なことなら誰とでも起こりえる。
読みやすかったけど難しいお話でした。
京極堂シリーズも残り少なくなってきました。続巻まだ手元にはないけど早く手に入れたい。
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