【小説感想】『何者/朝井リョウ』就活で演じる理想の自分。外面と中身のギャップが面白い。

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何者 (新潮文庫)

「桐島、部活やめるってよ」で有名な朝井リョウさんの書く、就活する大学生たちを描く作品です。第148回直木賞受賞作で映画化もされました。

AmazonPrimeに映画があって見たら面白かったので原作にも手を出してみました。

話の大筋は変わらないけど映画は尺に収めるために省略するところがあるので原作のが好きです。

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あらすじ

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。

瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。

だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。

直木賞受賞作。

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理想の自分を演じる就活

就活はほんと大変でした。

職種的に僕は他の人らに比べたら楽だったのかもしれませんがそれでも大変でした。

みんな一斉に黒染めしてスーツを身にまとい、エントリーシートにこれまでの自分をいかによく見せるか考えて書き込み、面接ではたった数分で自分をアピールする。

拓人や光太郎、瑞月、理香の四人は定期的に集まって情報交換や進捗報告をしていました。

マウントをとろうとする人

SNSでアピールする人

俯瞰的に眺めて本心が読めない人

ノリと勢いでなんとかなっねしまう人

ギンジと隆良との対比が刺さる

就活組の話を中心に物語は進みますが、そんな彼らとは違い我が道を行く人も出てきます。

拓人と同期だったが大学を辞め自分の劇団を立ち上げたギンジと、就活してる拓人たちを小馬鹿にしながらいろんな人に会って感性を高めてる隆良の二人です。

二人ともSNSで「今日は○○しました!誰々と会いました」みたいなのを頻繁にあげていて、拓人はそんな二人を似たもの同士と見ているのでですが、後半で彼ら二人は似たもの同士ではなく正反対な人物だということがわかります。

そこの決定的な違いが明らかになるところの数ページの言葉が刺さる刺さる。

「ずーっと、自分がいまやってることの課程を、みんなに知ってもらおうとしているよね。そういうことをいつも言ってる。誰かと知り合った、誰かの話を聞いた、こういうことを企画している、いまこういう本を読んでいる、こういうことを考察している、周りは自分にこういうことを期待している」

「十点でも二十点でもいいから、自分の中から出しなよ。自分の中から出さないと、点数さえつかないんだから。これから目指すことをきれいな言葉でアピールするんじゃなくて、これまでやってきたことをみんなに見てもらいなよ。自分とは違う場所を見てる誰かの目線の先に、自分の中のものを置かなきゃ。」

このあたりの数ページ。誰よりも現実を見つめなければならなかった瑞月が、斜に構えて人とは違う自分を演出してた人に投げかける一連の言葉がもう・・・。

読んでて「あーこれ俺だー」ってなった。

ネットでどれだけ叩かれても毎月必ず自分の作品を出す人と、完璧じゃないからとひたすら延期する人。

どっちがすごいのかって話ですよ。

うわー。自分に言われてるみたいできつい。僕も○○してみます。とか良くブログに書いたり言ったりするけど結局どれだけやったのかって言われると・・・。

まとめ

仲良くしてても実は腹黒い内面が見え隠れするのが面白い。

自分はどんな風になりたいのか。外面の自分と内側の自分との折り合いなど。誰にでも当てはまる部分がある気がします。

今ならAmazonPrimeで映画が見れますので本読むのが面倒な人はそちらをどうぞ。⇒AmazonPrimeへの登録はこちらから!!

演者の喋ってる声が小さすぎて何言ってるかわからんときがあるけど、原作読みたくなるくらい面白かったです。

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