【同人誌感想】本格ミステリ大賞受賞者の浅木原忍が書く東方×連城三紀彦の同人小説が面白い

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「こちら秘封探偵事務所」を書かれている浅木原忍さんの新刊を紅楼夢で購入しました。

連城三紀彦の作品をオマージュしたミステリ短編小説だったんですがそれがめっちゃ面白かったので紹介します。

同人誌とは思えない文章力。これだから二次創作を読むのはやめられない。

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浅木原 忍とは?

サークル「Rhythm Five」で東方project二次創作のミステリ小説を書いている人です。

今ロング・ノヴェルで連載している秘封倶楽部が幻想郷の謎を解き明かす「こちら秘封探偵事務所」シリーズで僕は知りました。

こちら秘封探偵事務所|ロング・ノヴェル

いろんな東方二次小説を書いているんですが本人も読書家ですごい量を読んでいます。(読書メーターによると6000冊以上。1日1冊以上のペース。)

なかでもミステリが好きらしく、連城三紀彦作品を網羅した同人誌『ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド【増補改訂版】』が第16回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞しています。

 同人誌で本格ミステリ大賞って凄すぎじゃないですか?

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連城三紀彦の有名作をオマージュした東方小説

そんな浅木原忍さんが書く小説を、10月にあった紅楼夢で買って読み終わりました。

3年前に出された「戻り橋心中」と、累計100冊目となる新刊「傀儡無情」の2冊です

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戻り橋心中 東方×連城三紀彦短編集(Rhythm Five)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス

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傀儡無情 東方×連城三紀彦短編集(Rhythm Five)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス

唸るような大人のミステリ短編集でした

両方とも長編小説ではなく30ページ前後の短編からなる小説です。

元ネタは連城三紀彦の小説なんですが、知らなくても楽しめます。

僕もこうやってブログを書いていながら、1冊も読んだことありません。

それでも1つ1つのミステリの出来が良くて夢中で読んでいました。

薄暗い愛憎劇のなかにどんでん返しが潜んでいるお話や、予想外の真相がわかったことでほっこりするお話など、短編とは思えない密度のミステリが詰まっています。

しかもこの同人小説を読んでも元ネタのネタバレにならないのだとか。

元ネタにしながらも違った展開で話を作り上げるってすごい。

元ネタの紹介文が読書欲を煽る煽る

個々の話も面白かったんですが、個人的に好きだったのは話のはじめにある元ネタの紹介文です。

その作品がどんな話なのか。連城三紀彦の作品のなかでどんな位置づけなのか。そしてその話はどの本に収録されているのか。

読みたいと思ったときに元ネタを探す手間を省いてくれるので探してみようという気分になります。

特に「傀儡無情」のカバー裏。

この本をきっかけに連城三紀彦作品に興味が出た人向けにたくさんなる作品の中から何を読めばいいのかを解説してくれてます。

有名ミステリ作家たちが選んだ傑作集だとか、作者的にこれだけははずせない作品だとか。逆に初心者にはおすすめしないだとか。

気になるけど何から手を出していいかわからないって人にはすごくありがたい。

積読を消化したら連城ワールドに挑戦してみようと思います。

「戻り橋心中」、「傀儡無情」どちらも同人思えないクオリティの小説なのでミステリ好きなら読んでみてください。

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