hatuburgの冬コミ新作
いつものレミリア歴史小説ではなく再燃したまどマギ熱を叩きつけたまどほむ小説です。
本の詳細・あらすじ
黄金の病室/hatuburg
――それは、あまりに寒い春の夜。
病床に臥す少女の前に、白き〝女神さま〟が現れた。
その祝福されし黄金の病室には、ちっぽけな女神と、哀れな少女がいたのです。
「絶対に、諦めないから。――待っててね、ほむらちゃん」
孤独だったほむらの元に現れたアルティメットまどか
アルティメットまどかと幼いころのほむらちゃんとの交流を描くお話です。
はじめは時間の流れを超越したアルティメットまどかが出会う前のほむらちゃんに関わるお話かと思ってましたが、映画:叛逆の物語のあとの話でした。
幼いほむらと接するにつれて彼女を取り囲む闇の深さが浮き彫りになっていき、どっぷりまどかに依存していくほむらがアニメの時間に追いつくとどうなるのか気になってましたが、
話の真相がわかってくると「そうきたか!」と膝を打つ展開でした。
アニメと映画を一度見ただけなので細かい設定はよくわからないのですが、確かにこれは叛逆の物語のあとのお話なのだなと。
あんなふうに神性を奪われてもほむらのために尽くすまどかと、まどかに普通の生活を送ってもらいたがために自身のすべてを捧げるほむら。
どちらも愛が重すぎる(笑)
あとがきでも作者も「さっさと正面から喧嘩して仲直りしろよ」と思いながら書いていたとありましたが、どちらも相手のためにしていることなだけにガチンコでどう決着つけるんだろうなあ。
作中ではアネモネの花が頻繁に出てくるのですが、その花言葉は「はかない恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」らしい。
造花だったアネモネをまどかが本物に変えてラストにデビルほむらがそれを枯らしたのは、まどかは作中で「恋の苦しみ」を味わうことになってほむらは苦しみを映画の時点で乗り越えた(吹っ切れた)からなのかなあと思ったり。
叛逆の物語をもう一度見たくなりました。
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