好きな作家さんが何人か参加していたので購入。
小説にフルカラーの漫画にトートバッグといろいろお得なセットで大満足。
買う機会がなくて諦めていたので紅楼夢で頒布してくれてほんとありがとうございます。
- 本の詳細・あらすじ
- こいしへの想いを伝えるには直接会うしかない!
- 片思いの形は人それぞれ
- すみれ色の薔薇/水之江めがね
- 卒論を書く/楷ノ木かえで
- ラナウェイルーザー/鵜飼かいゆ
- 彼女と過ごした九十九紙/七月耕野
- I Seek You/yamato
- 破滅と優しい記念日/ねじ巻き式ウーパールーパー
- ラピルスの館/貴城はつ
- 放埒ノ仁/史企鵝
- わたしがこいしたのは/灰寝
- かれがこいしたおんなのこ/もこきよ
- 誰も知らない女の子の話/かぐや
- こいしのイス/ツキギ
- あの子/くろな
- 初恋はかなわない/はなだひょう
- 君の声が聞こえる/ける
- こいしちゃんと夏休み/是乃
- IMAGINARY SPACE/ゾウノセ
- 恋し瞳/めいじ
- こいしやあの娘/みつもと
- 妖怪の山 某所某日某時刻/とくにないです
本の詳細・あらすじ
古明地こいし片思い合同 ぼくがこいしたおんなのこ/愛欲MOCK
よほど遠い過去のこと、
秋から冬にかけての短い期間を、
私は、変な家庭の一員としてすごした。そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。
―― 尾崎翠『第七官界彷徨』
古明地こいしに”こいした”作品を漫画・小説で綴った合同誌です。
漫画本:124p B5 全ページフルカラー
小説本:294p 文庫 フルカラーカバー
おまけ:こいしコットンバッグ(A4サイズ)
古明地こいしに片思い合同 ぼくがこいしたおんなのこ(愛欲MOCK)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス
特設サイト⇒ 古明地こいしに片思い合同「ぼくがこいしたおんなのこ」
こいしへの想いを伝えるには直接会うしかない!
こいしへの想いを伝える方法は直接会っての告白だけです。メールなどの間接的な告白はだめです!(訳:会場頒布だけで委託はないです)
ってTwitterで見て例大祭行けないので諦めていたら、紅楼夢でも頒布してくれました。ありがとうございます。
そのあとメロンに委託始まってて、「こいしちゃんこころ広くなったんだな」って思いました。
あと何気に特設サイトがすごかった。最後まで読むとびっくりします。
片思いの形は人それぞれ
「古明地こいし片思い合同」とあるように、いろんな人(モノ)がこいしに片思いしています。
内容もシリアスもありほのぼのもありで「次は誰がどんなふうに恋をするんだろう」って次が気になって仕方なかったです。
しかもどれもこれもクオリティの高い。とくに小説は凄かったです。
恋愛感情の好きから狂信的な恋い焦がれまで、一言で片思いといてtもいろんなお話が楽しめました。
ほんと買えてよかったです。
すみれ色の薔薇/水之江めがね
蓮子にとってのメリーさんがメリーで、菫子にとってのメリーさんはこいしだったと。
メリーとの想い出にとらわれてる蓮子がちょっと頭のおかしいおばあちゃんって思われてるのがすごい不憫。
卒論を書く/楷ノ木かえで
卒論でとある村に伝わるさとり妖怪の伝承を調べることになった青年。
一般的な覚の伝承と異なる覚を調べていくうちに、だんだんとその存在にのめり込んでいくことに。
卒論を終えたあともなんども足を運び、夢で見た彼女に焦がれるのはまさに片思い。雰囲気良かった。
ラナウェイルーザー/鵜飼かいゆ
こいしのことが好きすぎて、でもその危うさを知ってて気になりすぎるお燐による訴え。
無意識に会話をし、相手の気分を盛り上げたりするこいしは麻薬のような存在なのかな。
彼女と過ごした九十九紙/七月耕野
こいしと、無難な歌い方しかできない男の子が楽譜越しに交流するお話。
好きなあの子に想いを伝えるように歌うって素敵。
オチもすてきで読後感が良かった。
I Seek You/yamato
香霖が店内で「わたしをみつけて」とメッセージを見つけたことから始まる物語。
誰にも認識されないこいしの儚さがよく表されてる。
認知されてこその妖怪だけど、間違った認識をされると妖怪の質が変わってしまう。こいしをこいしとして認識するために奔走する香霖お人好しでした。
破滅と優しい記念日/ねじ巻き式ウーパールーパー
船員以外誰もいないはずの潜水艦のなかで聴こえるこいしの声。
重苦しい船内の雰囲気とこいしの会話の軽妙さのギャップがよかった。
自責の念にずっと囚われてたアレクサンドルが、こいしと再び出会うことで気持ちの整理をつけるのが。読んでて心苦しかったけど最後は救われて良かったなあって。
ラピルスの館/貴城はつ
はつさんの書くキャラクターはどれもカリスマ溢れてる。セリフがかっこいい。
背景の描写が細かいのでその時代の歴史とかに疎くてもイメージしやすかったです。書斎で写真を撮るシーンは素敵でした。
放埒ノ仁/史企鵝
応仁の乱の時代。こいしのことを仏と思い、悟りを開けばこいしのような存在になれると思った哀れな男の話。
これまでの家の歴史を捨てて自由気ままに生きようとするも結局捨てられないあたり人間だなあって思いました。
「」がなく、地の文と会話文との境目がないので、彼がであったこいしは妄想だった可能性も?
わたしがこいしたのは/灰寝
漫画のほうの「かれがこいしたおんなのこ」の後編になるお話。
創作をする人にとっては刺さる内容だったと思います。自分の物差しとか、そもそも創作活動を始めた動機とか。
合同誌を締めるのにふさわしいお話でした(僕は小説から読み始めたけど(笑))
かれがこいしたおんなのこ/もこきよ
こいしを追いかけて失踪した同級生。一緒に作っていた卒業制作をまとめようっていう導入が、これからいろんな話が読めるんだって期待させる感じでよかったです。
まさか小説のラストにつながるとは思ってませんでした。先に漫画から読めばよかった。
誰も知らない女の子の話/かぐや
逆さま視点のこいしがめっちゃ綺麗なイラストで印象的でした。ヤマメ可愛い。
ペットにしてあげる。/わいらこいしの姿を捉えたのは男じゃなくてカメラだったのね。さらっとカメラをパクっていくこいしちゃん悪い子。
こいしのイス/ツキギ
まさかの椅子が主人公。尻に敷かれることが生きがいって職務に忠実で羨ましい。
こういうのが後に付喪神になったりするんだろうか。
あの子/くろな
こいしちゃんの目が怖い。
だんだんとこいしとの記憶を忘れていく男の子といつまでも「一緒に遊ぼう」と誘ってくるこいしちゃんの両方がホラーでした。遊びの内容ってなんなのさ。
初恋はかなわない/はなだひょう
今度はナイフが主人公。
自分を刺したのに笑っているこいしちゃんが印象的。ようやく本来の役割ができたと思ったら好きになった人を刺すことだったなんてナイフにとって幸せだったのだろうか。
君の声が聞こえる/ける
少年が盲目だとしったときのこいしちゃんのイラストが怖い。
白黒の世界と初めて見た空の鮮やかな青の対比がいい感じでした。
こいしちゃんと夏休み/是乃
ぼくもこいしちゃんに連れて行ってもらいたい(笑)
IMAGINARY SPACE/ゾウノセ
意識あるところに無意識もあるのだ。
宇宙食をハート型に食べるってハルは意外とお茶目なのかな。
恋し瞳/めいじ
両想いやないかーって思ってたらまさかの展開。
こいしのことを一方的に思っていたのは実はお姉ちゃんでしたってことなのかな。シスコンもこじらせると大変。
こいしやあの娘/みつもと
たった$pなのにこいしに人生狂わされたのがうまく書かれていて面白かった。
こいしだけ色がついてたのが女性に興味をいたけない主人公の視る世界って感じで印象的。絵柄がなんか懐かしい感じ。
妖怪の山 某所某日某時刻/とくにないです
参加者一覧を見た時「とくにですってあのとくにないですさんなの!?」ってびっくりしました
これまでの余韻を吹っ飛ばす内容で、ある意味安心しました。これを最後に持ってくるとかひどい(笑)
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