【ラノベ感想】儚い是光の初恋『“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)/野村美月』

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なかなか積読が減らずようやく読破。1巻より面白かったです。

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本の情報・あらすじ

“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)/野村美月(ファミ通文庫)

取り憑かれ、うっかり友達になってしまった幽霊のヒカルのため、その“心残り”を晴らす約束をした是光。ヒカルが示した次の相手は、内気な引きこもりの少女だった。夜にだけ咲く儚い花のような少女、夕雨。閉じた世界で幸せに微笑む彼女と過ごすうち、徐々に放っておけない気分になる是光だったが……。何故か約束の内容を告げないヒカル。そんな中、夕雨を不登校にした“怨霊”の噂が学園に甦る。その正体を前に、是光は――!?

大人気シリーズ第2巻、登場!!

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止まった世界は美しいが何も変わる事もない

野村美月の描く源氏物語第2巻。今回のヒロインは“夕顔”に相当する引きこもり少女:夕雨

Wikiによると“夕顔”は源氏物語においては

三位中将の娘で、頭中将の側室と言う立場にあったが、その後市井にまぎれて暮らしている。若い光源氏の愛人となるも、互いに素性を明かさぬまま、幼い娘を残して若死にする。

…略…

登場する回数こそ少ないものの、佳人薄命を絵に描いたような悲劇的な最後が印象に残る女性。儚げながら可憐で朗らかな性格で、源氏は短い間であったが彼女にのめりこみ、死後も面影を追う。

という人物らしい。

ある怪事件をきっかけで自分の世界に閉じこもってしまった夕雨。ヒカルのやり残したことを叶えるために是光は夕雨を外に出すこと、さらに怪事件の解決に乗り出す。

最初は嫌々だった是光が、徐々に夕雨のことばかり考えて恋に悩む少年になるのがかわいらしい。強面で恐れられていても初めての恋心で揺れるのはいいね。ほんともどかしい。

しかし引きこもりぼ少女の夕雨がけなげな感じがしてほんといい。そら主人公じゃなくても惚れるって。悪役とされてた頭条も最終的にはいいキャラになってたし。夕雨に関わる話は綺麗に終わって満足。

…が、1巻以上に複雑に絡みだす登場人物たちも。朝衣やひいなが裏で動き回り、ヒカルの事件に一体何が潜んでいる事やら。そして是光の初恋が終わりを告げるとともに動き出した一人の少女。てっきり最後だと思ってたのに、まさかもう動き出すとは。恋心って抑えられないんだね。

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