【小説感想】ゲーム「ICO」を宮部みゆきがノベライズ『ICO-霧の城-(上)(下)/宮部みゆき』

本・漫画
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ゲームのノベライズ化。元ネタのゲームをやったことないのでどれだけ忠実なのかは不明ですが面白かったです。

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本の情報・あらすじ

ICO-霧の城-(上)(下)/宮部みゆき(講談社文庫)

上巻

霧の城が呼んでいる、時が来た、生贄を捧げよ、と。イコはトクサ村に何十年かに一人生まれる角の生えたニエの子。その角を持つものは「生贄の刻」が来たら、霧の城へ行き、城の一部となり永遠の命を与えられるという。親友トトによって特別な御印を得たイコは「必ず戻ってくる」と誓い、村を出立するが――。

下巻

断崖絶壁に建つ霧の城にやってきたイコは、鳥籠に囚われた一人の少女・ヨルダと出逢う、「ここにいちゃいけない。一緒にこの城を出よう。二人ならきっと大丈夫」。なぜ霧の城はニエを求めるのか。古のしきたりとヨルダの真実とは。二人が手を取り合ったとき、この城で起きた悲しい事件の幻が現れ始める。

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ゲーム「ICO」を宮部みゆきがノベライズ

ニエとして霧の城に連れてこられたイコが謎の少女・ヨルダとともに霧の城から脱出しようと試みるイコの冒険譚。

城の仕掛けを作動させる謎の少女とその少女を襲う影、そして少女と手をつなぐと浮かんでくる在りし日の城の記憶が物語の謎を深めていく。「ヨルダが何故囚われていたのか」、「ヨルダを取り戻そうとする影の正体」、「ニエが捧げられる理由」など謎が解明されて行くたびに一方的に女王を責めるのはどうかという気分になる。

それで自分を大切に育ててくれた村長夫妻、親友トト、そして記憶に触れるたびに理解していく少女ヨルダのために前に進んでいくイコの勇気溢れる行動が頼もしい。

主人公イコとヨルダの言葉が通じないというのも面白くなるポイントの一つ。このためイコは問いただしたくてもできず、得られた情報からいろいろ推理していくしかないので、一緒に攻略している感じがする。

ゲームのノベライズのため明らかにダンジョンの仕掛けと思われる描写は複雑で理解しにくいが、登場人物も限られており全体的には読みやすいファンタジーだった。話としてはヨルダの過去編が一番読みやすくて面白かった。

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