【同人誌】『封獣ぬえは嘘が怖い/五十嵐月夜(Escape Sanctuary)』感想。誰にも気づいてもらえないことがこんなに怖いとは。

本・漫画
記事内に広告が含まれています。
LINEで送る
Pocket

 幻想少女恐怖シリーズ第10弾。総集編が面白かったんで購入。

1巻完結型なのでどこから読んでもいいんですが、僕が買おうと思ったときにはこれとうどんげしかなかったのでシリーズ6以降も総集編として出してほしい。

スポンサーリンク

本の詳細・あらすじ

封獣ぬえは嘘が怖い/Escape Sanctuary

 かの伝説の大妖怪・鵺の正体たる封獣ぬえは、久々の地上に恐怖の不足を感じつつも、暇を持て余していた。
 夏の祭の日のこと。正面から祭の意図を挫こうとする魔女にあてられたぬえは、山の神たちを出汁に人々へ鵺の恐怖をしらしめることに成功した。
 人間が正体不明を恐れている。恐怖が私を強くする。だが問題はないはずなのに、ぬえは増大する妖力に不安を覚えていた。
 ――その不安は、的中することとなる。
 身を置いている寺の連中が、自分のことを正しく認識できなくなった。
 正体不明の妖力が悪さをしているとしか思えない前代未聞の事態に、解決を模索するぬえだが、正体不明を襲う正体不明の現象はそれだけでは終わらない。
 ぬえが辿り着いたのは、正体不明を歪める明々白々で絶望的な事実だった。
 少女たちが抱く『もっともおそろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第十弾。

f:id:Ftype:20160827230717j:plain

EscapeSanctuaryが送るコミックマーケット90新刊「封獣ぬえは嘘が怖い」特設サイト

スポンサーリンク

封獣ぬえとは

封獣ぬえといえば黒のワンピースで羽が特徴的な東方Projectのキャラクターです。

詳しくはこちらで。

dic.pixiv.net

星蓮船やったことなくて、二次創作で知ってるくらいのキャラなんですがとにかく悪戯好きなキャラだった印象が。あとなんか不遇なイメージ(笑)

悪戯の代償が大きすぎる

正体不明であることを能力にしてるぬえが、予想に反して妖力のせいでほんとに誰からも認識されなくなって追い詰められていく恐怖がありありと描かれていて面白かったです。

誰かに相談しようとしても、相手は自分を封獣ぬえとは認識してくれず、怖くて逃げだそうとする。その逃げた人がまた鵺の噂をしてますますぬえの異常は強まっていくという負のスパイラル。

原因がわかっても誰にも相談できず自分で解決することもできずに摩耗していく様子と終盤自分の予想を越えた人間の想像力に恐怖するぬえがイラストも相まってて引き込まれて一気に読めました。

たくさんの化け物が生まれていく様子はネロ・カオスっぽいなあ。あそこは共食いはせんけど。

最後も気付いてもらえずただただ退治されるという救いのなさが「本当は怖い幻想郷」って感じがして面白かった。

命蓮寺の面々はぬえが退治されたことに気付いたのだろうか。

ラストに明かされた封獣ぬえという東方キャラと鵺という妖怪の違いとか、ラストで諏訪子が語っていた幻想郷の妖怪と一般の妖怪との違いがなるほどなあと。

卵が先か鶏が先か

善意のつもりが忽然と消息を絶ってしまったぬえを探すマミゾウが哀れだし、諏訪子のラストの凄みが格の違いを見せつけるようで怖い

BOOKWALKERで電子書籍が販売されています⇛封獣ぬえは嘘が怖い/五十嵐月夜[BOOK WALKER]

LINEで送る
Pocket

コメント

タイトルとURLをコピーしました