3巻の終わりからどうなったのか気になりすぎてどれだけ4巻を待ったことか。
本の情報・あらすじ
灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち/十文字青(オーバーラップ文庫)
「驚かすなって、モグゾー」「ごめん、ごめん」
モグゾーは、あはは、と笑って頭を掻いた。でも、ものすごい血だ。血まみれで、表情もよく分からない。だけどまあ、なんとか兵器そうだ。
大きな戦いを乗り越えたハルヒロたちだが、助けられなかった仲間もいて、喜んでばかりもいられなかった。そんな中、予想外の活躍をしたことで、他のチームから引き抜きの誘いを受けるメンバーも。リーダーとして悩むハルヒロは、改めて自分たちがどうしたいのかという想いと向き合ってゆく。
灰の中から生まれた冒険譚は、いま新たにステージを迎える!
新たな決意に新たな仲間
モグゾー――――――!!!!
前巻で怪物ゾラン・ゼッシュとの死闘を繰り広げた義勇兵一団。なんとか打ち取ったものも被害も大きく、ハルヒロたちのチームも例外ではなかった。
そらそうだ。あんだけやってて無事なわけがないよなあ。チームの要であったモグゾーを喪ってしまい、それぞれ心の整理が必要な時に一部のメンバーは一緒に戦った有名チームからの引き抜きの誘いがかかる。まさかランタをあそこが引き抜きにかかるとは…。
それぞれが悩み、考え、前を向くさまは1巻でマナトが死んだ時とはまるで違う。仲間の死に慣れてはいけないけどそれぞれ成長してるのがよく分かった。特にランタの供養の仕方が好き。ことあるごとにモグゾーのことを思うあたり本当に相棒だと思ってたのがよく分かる。
そしてモグゾーの代わりに新たに入ったのは、気だるげな長身イケメン・クザク。いきなりメリイとの恋愛をにおわせる感じになってるけどそれは認めん。モグゾーが浮かばれなさすぎる。てかこれで今後チーム内で恋愛ごとでごたごたとかありそうで怖い。
メンバーが変わっていきなり連携がとれるわけでもなくことあるごとにモグゾーと比べて苛立ってしまうのはリアル。メンバーが変わる事でそれぞれが自分の役割について考え直したり、本当にちょっとずつだけどそれでも成長しているのが面白い。
ラストバトルは50ページにも満たない中でとても緊張感があり白熱した戦いだった。シホルが一撃で落とされたことからもやっぱ盾役は重要だとわかる。クザクしっかりしてくれよ…。それにしてもモグゾーのどうも斬がなくなった分火力がガタ落ちなのがつらい。今後もギリギリの戦いばっかりなんだろうなあ。
それでもハルヒロは周りを見ながら指示が出せるようになりリーダーらしくなっていたし、うざい発言ばっかりだけ戦闘に関してはどランタは周りのことを考えれるようになってる気がする。ユメが傷を負ったときに「ユメェェェ!!」って叫んで敵につっこんでいくとこはかっこ良かった。
この巻も面白かった。続きが楽しみ。
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